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一条さゆりさんに捧げるユリの花

2013年・8月　一条さゆりさんに捧げるユリの花
一条さゆりさんを｢反骨の象徴」にするのは、もう
やめようよ・・・。

　

一条さんは、現在でも｢反体制の象徴」｢反骨の踊り子」と、呼ばれ
事ある事に、その「肩書き」を付けられて書かれたり、
紹介されたりしています。

でも、私は個人的にはそれに疑問を感じます。

｢元・反体制の象徴・・・」

・・・と、書かれるならまだ、”ひとつの事例”としてイイかもしれませんが
今だにネット等でも、一条さんから、あの肩書きが取り払われる事が無いように
見受けられます。

一条さんの検挙と、それに従い
｢反権力の象徴」にされてから4１年・・・

もう・・・41年ですよ！

皆さん・・・
そろそろ、一条さゆりさんを
｢反骨の象徴」にするのは、
やめませんか？

当特設サイトの漫画でも描いている通り

一条さんは｢菩薩のようだ｣と言われた踊り子さんです。

菩薩のよう・・・

皆さん、それって、実際のところ想像できますか？

現在のストリップのファンのほとんどは一条さんの舞台を観ていない人達でしょう。

かくいう私も拝見させていただいていません。

でも、私達は知っているはずです。

菩薩のようだと言われる踊り子さんが、
どんな姐さんなのかを！

例えば、篠崎ひめちゃんのベッド・・・

例えば、牧瀬茜姐さんの微笑み・・・

例えば、友坂麗姐さんの、盆の上から観客を見渡す、
優しげなまなざし・・・美しい黒髪！

あの、姐さんたちの舞台を思い出せば、
まったく同じでなくとも、

｢菩薩のようだ｣

・・・と言われた踊り子に
観客が、どういう風に恋をしていたか・・・
体感から、なんとな～く想像できるはずです！

ストリップのファンの立場で考えれば・・・

だいたい、昭和47年5月7日以前・・・
観客は、一条さんを｢反権力の象徴」なんて目で
その舞台を観ていたのでしょうか？

違うはずです！少しは、いたかも知れませんが
大半は違うはずです！

一条さんが六ヶ月という重い実刑を受けたのは
一条さんを「ナントカの象徴」にした
70年代の世相・空気が大きいんじゃないかと
私は考えています。

一条さんが現役の頃の時代は、激烈な時代でした。

学園紛争
ウーマンリブ
浅間山荘事件・・・

そんな事があった時代です。

これらを昭和の歴史として残していくのは
必要な事とは、思うのですが、

・・・思うのですが・・・

でも、もう、一条さんはいいんじゃないんですか？

そろそろ一条さんから
「ナントカの象徴～」という重荷を
降ろしてさしあげてもいいんじゃないでしょうか？！

そもそも、一条さんが最高裁まで行って戦ったのは

単に「今後のストリップ業界のため、ここで折れるわけに行かない」

・・・だったはずです。

全共闘世代やウーマンリブ活動家の皆さんとは、
立ち居地が似て非なる物だったはずです。

だから、当時の「反体制派」の人達も、一条さんの判決が
下りたときには、一条さんの応援を、引いちゃってたわけでしょう？

また、一条さんは公害問題をテーマにした演舞もしていたようですが

それは｢反体制」ではありません。

当時の｢社会問題」です。全然違います。

いずれにしても41年も前の事です。

だから・・・そろそろ、
そういう肩書きを降ろしてさしあげて、

｢日本一の人気ストリッパー」だけに戻してあげて

そろそろ、私達、ストリップのファンの元に一条さんを返しても
いいんじゃないでしょうか？

ですから・・・これからは・・・
いえ、2013年8月3日、これ以降・・・

伝説の踊り子「一条さゆり」とは何だったのか・・・と問われれば・・・

｢伝説の人気ストリッパー」
または、
｢70年代の日本一の大人気舞姫」
・・・等、そんな風に呼びませんか？

41年前、そのスタンスであれば

もしかしたら、裁判に負けても
一条さんはまだ、今も西成で寿司屋｢一条」をやってたかもしれない！

さゆリストの皆さんが

「さゆりちゃん！また来たでー！」

なんて、言って、呑みに来てたかもしれない！

盆踊りとかで

「あそこで踊ってんのが、伝説の一条さゆりやでー！」

な～んて指さされてたかもしれない！

取材に来た加藤詩子さんに、お土産持たせてたりしてたかもしれない・・・。

たまに新宿あたりでトークショーとかやって、
楽しい話を聞かせてくれてたかもしれない・・・。

私は、イチストリップファンとして、この漫画絵コンテを、
今回ネットにUPするに至り、元のオリジナルコンテを少し改変して
一条さんの笑顔を描き足してみました。

だってストリップのファンが本気で｢反権力の象徴」なんて求めていますか?

求めているのは、踊り子姐さんのパフォーマンスと笑顔のハズですよね？

一条さんの｢嘘」も当時のファンは気が付いていたでしょう。
でも、それはいわば、アクセサリーみたいなもんだったんだと思います。

くどいようですが、もう4１年も前の事なんですよ！

もう、ここらでいいでしょう？

それこそが、追悼になると、私は信じています・・・。

一条さん、今日まで重荷を背負ってお疲れさまでした。

今日から、姐さんは、また

｢日本一の人気ストリッパー」に戻るんです。

どうかこれからは
笑って、私達、ストリップファンと
業界を見守ってください・・・。

大股戒次郎　

２０１３年8月2日深夜UP
最終補足UP 2103年8月10日

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UP日2013年8月2日